FIAT500 ツインエアー(フィアット500) ステージ3メンテナンスの開始です
メンテナンスでのお預かりを初めてさせて頂く ツインエアーです。
非常に年式の新しい車両ですが、走行距離は2万キロを越えており、ステージ3メンテナンス
を施工するのにベストなタイミングと言えます。
カーボンクリーニングをはじめとし、各部の点検や油脂類の交換などを進めていきます。
施工前にも、BOSCH FSAテスタの機能を駆使し、エンジンや電気環境の診断を行います。
例えば、このテスト機能。
これは電圧・電流測定による、エンジンの圧縮力にバラツキが無いか?を点検する機能です。
ツインエアーは2気筒エンジンですので、その2つのシリンダが元気に仕事を熟せているかが2本のバーグラフ
から読み取れます。
双方共に同じ数値がでていますので、圧縮のバラツキが無いと判断出来ます。
続いては、バッテリとセルモータを点検するテスト機能です。
よく耳にするバッテリの突然死、この状況を未然に防ぐために非常に有効なテストです。
バッテリは、エンジンがかかっていない状況の時(オルタネータからの充電の無い期間)は、
そのバッテリの持つ、力 (電圧)が高く、安定していれば力強くセルモータを回す事が出来ます。
電装品への電圧供給も安定します。
元気なバッテリの電圧は 12ボルト車の場合、12.6ボルトです。
スタータを回す瞬間に、バッテリ電圧が何ボルトまで落ち込むのか、を読み取ることができれば
静的ではなく、動的にバッテリのテストを行う事が可能です。
このテストは、電圧・電流のそれぞれの値を基に、セルモータが回り始める瞬間の最低電圧を記録し、
回る瞬間のセルモータの最大電流値も記録します。
また、バッテリの内部抵抗値から、バッテリ内部の極板の状態も推測するため、バッテリあがりの予測を
つける事が可能です。セルモータの作動電流値が異常に高ければ、モータの消費電力が高いと判断出来るため
距離を重ねた車両であれば予防交換を視野に入れることも出来ます。
この様に、車をあらゆる角度から診断することで潜むトラブルの発見に役立ちます。
テスタと、人間の感性を活用すると、車を調子の良い状態へと導く事が可能となります。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto