アルピーヌA110はステージ1メンテナンスの施工です

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アルピーヌA110にステージ1メンテナンスの施工です。以前にも施工済ですので、要領こそは掴んでいます。大切なのはリヤエンジン・フロントバッテリ故に電源が主要電装品に対して遠い事です。そこをいかに高効率なケーブルワークで電気を導けるか。ここが最も重要なポイントになります。

マイナスターミナルには、電流検知用の部品が備わります。最近の車の主流です。車側が現在の使用電流値を把握し、どれだけの発電量を必要としているか。それをコントロールする為の部品の一つです。プジョーやフィアットに比べると、基本となる発生電圧が高いのがルノーの特徴とでも言いましょうか。わりと電圧を高めに設定していることが多いです。逆にフィアットは非常に電圧を下げたがる傾向にあります。不要な発電を減らし、発電機の仕事量を減らす事による燃費の向上を狙うためです。アルピーヌのメインアースケーブルはターミナルから1本のみですので、ちょっと寂しく思えます。プラスターミナル側には太い電源線が3本取り付けられています。その先のジャンクションボックスには安定した電源を必要とする箇所に振り分けるため、更に複数の電源線が取り付けられています。アース回路を強め、後部までしっかりとアースを張り巡らせていこうと思います。
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マイナスターミナルは交換することが出来ない為、今回交換するのはプラス側のみです。純正品とステージ1メンテナンスで使用する部品の違いに注目です。純正品はポストに対して接触面積の少ない部品ですが、新たに用いるターミナルはポストのテーパー角と同じ内面に仕上げられた、接触面積の大きな物を使用します。これによりバッテリ性能をしっかりとケーブルに伝えていくことが可能となります。最も重要なポイントでもあります。
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プラスターミナル拡大
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内面には凹凸があるため、実際にポストに接触する面積は一層少なくなります。年数経過により。この部分が発熱の影響で焦げてくる事もあります。アイドルストップ付き車両の場合、最も電力の必要なセルモータの作動回数が増えるため、熱による影響は最低限に抑えておきたいです。どれだけ高性能・新品のバッテリであっても、そのパワーを伝えることが出来なければ無意味となります。

今回の施工車両は右ハンドル・前回は左ハンドルでした。ブレーキマスターバックの位置がハンドル位置により変るため、アースの取り方も変える必要がありました。
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メインアースケーブルは3本としました。いずれのケーブルもシャシグランドにしっかりと接続しています。これにより車の箱全体をアース基板として考えれるようになります。

プラスケーブルもメイン部分は交換しました。
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リヤセクションの処理が、最大のポイントです。
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前回の施工と同じようにグランドワイヤを取り付けています。アルピーヌはメインフレームにアースポイントとして使用可能な箇所が沢山存在します。ですので、眺めていると自然とこのケーブルワークになってきます。

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アースの取りやすい車は、ストレス無く作業が出来るのでありがたいです。

車を快適に走らせる第一歩の整備と考えています。

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