新車の納車整備を行なっています。Part 2
今回は、新車整備の第2弾 ステージ1メンテナンス をご紹介。
新車だからこそ施工したい、新車なのにしっかりと効果が望める、その様子をご覧下さい。
バッテリターミナルは、プラス・マイナス側共に交換し、電気の流れを整えます。
最も大切なポイントと言っても過言では無い、重要部品です。
いつも言っていますが、バッテリポストに対しての接触面積に大きな違いがでます。
接触面積が小さいと、大きな電気負荷を与えた際に電圧ロスが生じ、発熱を伴います。
発熱が繰り返される事で、金属部及び銅線の酸化が進行する為、さらに通電性に支障をきたす事になります。
ヘッドライト交換も同時に行なう為、フロントバンパーを外しています。
この機会に取り付け可能なアースケーブルをふんだんに取り付けます。
ここで用いる編み込み形状のカッパーケーブルは、流れる物が通る所を中心に取り付けます。
流れる物とは、液体・気体を意味します。
理由は、流れる通路に発生する静電気の帯電を除去したいからです。
たとえば、エキゾーストやインテークに帯電除去を施すとどうなるのか?
速度の速い気体がマフラパイプやエアインテーク通路の中を通過する際には、帯電層が通路内周に
発生する為に微量ですが、通路の内径が細くなるというものです。
その対象物に対して、ケーブルを取り付ける事により帯電を除去し、気体の流れをスムーズにします。
最近の車に多く見られるプラスチック製のインテークマニホールドは、帯電の発生し易い部分です。
プラスチックへの帯電については、子供の頃に誰もが経験しているであろう、下敷きを髪の毛に擦り付け
毛がほわ~っと逆立つ現象に置き換えると分かりやすいのではないでしょうか。
古い話ですが、シトロエンBXのプラスチックボンネットにはアースケーブルが取り付けられていました。
エンジンルームに覆いかぶさるフードが帯電していては、電子制御システムに支障をきたす可能性もありますからね。
アバルトには左右に配置されるインタークーラにもケーブルを取り付けています。
エキゾーストへのケーブルはこの様な感じで。
メインのアースケーブルはボディ・エンジンブロック・トランスミッションと3点へバッテリターミナルから
新規作成で取り付けします。
純正のアースケーブルは、バッテリから1本構成で取り付けられています。
さらに、純正のターミナル形状の効率の悪さとの相乗により、電圧ロスは大きく発生してしまいます。
作業後の結果として、まずバッテリ状態の回復に
ご注目下さい。
作業中にバッテリをメンテナンスチャージしていますから
低下していた充電状態が100%にまで復活しました。
新品バッテリの装着前にチャージをする・しない では
バッテリの寿命にも大きく影響します。
電気負荷時の充電電圧は12.89Vに対して
作業後の同一条件では14.43vと安定した電圧をバッテリに
還元しています。
これこそが、電気系統整備の揺るがぬ成果・結果といえます。
体感効果として感じる事が難しい作業ですが、レポートを
見れば効果は一目瞭然ですね。
色々とアフターパーツを装着する前に、まずは電気環境を
最適な状態にする、これがすごく重要だと考えます。