ABARTH500 走行中80キロ以上でのブルブル振動の修理完了
今日の台風はすごかったです。
皆様のお住まいの地域の被害が心配です。
当社も被害を受けました。
なんとか応急処置は行いましたが、今日はスタッフ一同ヘロヘロに体力消耗しました。
早めに帰宅しましたので、日報を。
車検で入庫していたアバルト500の症例~修理です。
症状:時速80キロあたりから、アクセルオン時に車体に横揺れの様な振動を感じる。
アクセルオフで振動は静まり、オンで再発
それ以上の速度域では振動は消えていく
ホイールバランスの不良程度で済めばラッキーと思っていたのですが、
そんなに甘くは無かったです。
あらゆる手段を使い点検を行った結果。
(あらゆる手段=路上実走テスト・ダイナモ走行テスト・リフト上での走行テスト・目視点検や分解点検)
ここだっ、と狙いを定めて分解しまして。
一発で仕留めました。
これがその原因箇所です。
左ドライブシャフトのインナージョイント不良です。
アバルト500は、この箇所のブーツバンドが緩い事が多く、少量づつグリス抜けを起こすケースを
多数見かけます。
その結果、内部グリスが完全に抜け出てしまった様です。
完全な修理には三叉ベアリングの交換が必要ですが、まずはここにグリスを充填することで
改善されるのかを試したところ、的中改善しました。
後日改めて部品を注文し、ドライブシャフトのメンテナンスを行うことに。
ここが問題発生箇所です。
新品グリスをテスト充填し、試走した後ですので、モリブデングリスが新鮮です。
しっかりと掃除を行い、クローズアップしてベアリングを確認すると。
相当ひどい状態です。
ベアリングが欠けたり、減ったりと見るも無残な状況になっています。
熱を持ったのか、焼けた色も確認できます。
この症状が原因で、ほかにも波及が出ていました。
エンジンロワマウントが横揺れに耐えれず、抜け出ていました。
はじめてみる光景です。
その他のマウント、エンジンマウントとミッションマウントもこの機会に新調します。
ミッションマウントは新旧の比較で、潰れているのが確認できますね。
以前、このボルトが折れた実例がありましたので交換しておきます。
ミッションマウントのメインボルトです。
横揺れによる疲労感から後日折れては大変ですので。
車のトラブルはケースバイ・ケースです。
症状にあわせて、1台1台点検・整備を行っています。