フィアット500チェックランプのトラブルシュート

チェックランプの点灯..イヤですよね。

お客様が嫌がるのは当然ですが、原因を調べる私達も正直嫌な作業です。

テスタを繋げば答えがわかるわけではありません。

じゃぁ、テスターは何の為にあるの?っと思われがちですが、トラブルを治す為ではなく
私達にヒントを与えてくれる1つのツールなのです。

特に今回の様なトラブルの場合、テスタは何の役にも立ちません。

試運転中に、気付けばメータ左下にビックリマークが点灯していました。
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工場に戻ってテスターでまずはチェックです。

「不明の故障」
はい、つかみ所の無いエラーが入っていました。

テスタがこういう事を言う場合、最も難しい状態に陥ります。

ここからは、メカニックの経験と勘が必要となります。

実際に感じる不具合は無いか?

特に気になることは走行中に感じなかったのですが、アイドルストップを停止している
車両のため、信号待ちでエンジンは停止しません。

アイドルストップが効く状態でもう一度試運転に出かけます。

予感は的中です。アイドルストップが本来効くタイミングで、ビックリマークが点灯しました。

原因追求するまでの道のりが短縮できそうです。

まずは、もっとも怪しいのが電流制御システムです。
これは、バッテリターミナルマイナス側に装着されています。

そこに目を向ける時に、ん?という物が目に入りました。
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電流検知をする部品に繋がる配線が、ボロボロです。

作業前にエンジンルーム内にパンくずが落ちていたので、ねずみの仕業だな、と思っていましたが
こんな事まで起きていたとは..。

早速不具合箇所を切断し、新しい配線をハンダで繋ぎます。
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思ったよりも簡単に治ってよかった、と思いきや、エラー入力は治っていません。

ならば、次は電源回路をチェックです。
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どのフューズが何なのかを調べるよりも先に、全数をチェックします。
一番最後にサーキットテスタをあてたフューズの示す数値が何か変です。

抜いてみると。
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はい、ビンゴ!

再度、試運転を行い、状態の回復を確認し、テスタでのエラーチェックをするも、エラー入力は無し。
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スムーズに完治し、一安心です。

おそらく、ネズミが配線を噛んだ際に配線同士がショートしたのでしょうね。

こんなトラブルですから、テスタのエラー内容としてはズバリを表示しなくて当然です。

エラーの種類は様々ですが、いつもこの様に一つ一つ原因を探りながら作業を行っています。

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