18万キロ目前 270馬力のカムトレイン・メンテナンス


現代版 「羊の皮を被った狼」308GTI プジョースポール は、車検整備でのお預りをさせて頂いています。
走行距離は17万キロ台半ば、間もなく18万キロに突入します。

これまでに、距離に応じたメンテナンスを重整備を含め、作業を進めて参りました。
こんかいは、初めてのタイミングチェーン交換を行います。
ベルト駆動式と比べると、長持ちする事がチェーンの特徴です。
気を付けなければならない最大のポイントは「オイル管理」であると断言出来ます。
オイル管理を怠ると、チェーン劣化は進行し、油圧テンショナやVVTの動きに悪影響が出始めます。

18万キロ目前の308、コンディションはいかに!?

1年前から気になっていたのが、カムカバーからのオイルリークです。
「ダダ漏れ」という事では無く、微量な滲みが各部から確認出来ます。


クランクケース減圧機構が備わるカムカバーは、その機構より滲みが発生しています。
これらは、ガスケット交換を出来る部位では無い為、カバー本体の交換が必要となる内容。

クランクシャフトフロントシールから発生するオイル滲み。
こちらも大量では無く、滲みと表現できるレベルの微量なリークです。

お客様自身も気になっていた点で有り、この機会に交換を行います。

タイミングチェック結果は?


驚くくらいにズレていません。
数年前に一度、タイミングの補正を行いました
その時は盛大にズレていたのですが、今回はそれは起きていません。
このところ、過去に調整を行った車の、チェーン交換を行うことが増えて来ました。
言える事は、一度ビシッと合わせると、その後はズレないという点。
これに起因するのは、チェーンに馴染みがでる為にズレが生じるのではないか、と考えています。
なので、チェーン交換を行った後の一年後に、再度バルブタイミングチェックを行うのがベストでは無いかと思います。


チェーンはほとんど傷んでおらず、良好な状態でした。
とは言え、それらの周辺に配置される樹脂部品の劣化は否めません。
色の変色・素材の劣化が起きています。


各部を組み替え、復旧を進めます。

良く走り・良く曲がり・良く制動する。
270馬力、アルコンキャリパー&オリジナルサスペンションで武装したGTIは、まさに「羊の皮を被った狼」です。
楽しいクルマです。
Written by Hashimoto

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