アバルト500はブレーキキャリパ弱いですね。

アバルト500をモータースポーツシーンで使用すると、ブレーキキャリパが加熱され
キャリパに組み込まれているダストブーツが熱外で損傷を受けます。

今回、車検整備進行中のアバルト500はブレーキディスクの交換中にダメージに
気付き、急遽キャリパのリペアを行いました。

ブレーキキャリパのダストブーツは、外部からの確認では損傷状態が分かり辛いです。
パッドを外す際に、キャリパを外す事で全貌が明らかになります。
ご覧の通り、ズタボロでした。
RIMG0211

ラテンフェスタや、富士スピードウェイを走る車輌ですのでブレーキの負担はかなりのものですね。
ディスクロータ表面の細かいクラックは見た目にもかなり怖いです。
RIMG0212

各部分解を行い、ピストン・シリンダの状況も確認します。
赤色のキャリパが黒く見えるのは汚れを含め、熱による変色もあります。
RIMG0213

リペアに用いるのが、このキャリパーシールキットです。
ピストンシール・ブーツのみならずフローティング部のブーツ・インナーラバーも含みます。
キャリパフローティングを固定するボルトも付属されます。
RIMG0214
常時、在庫するようにしていますので、こういった不意の事態に対応できました。

組み付けるブレーキディスクは、bremboMAXをチョイスしました。
キャリパ及びブラケットは、トレントで洗浄を行い、汚れを除去した後に必要箇所へ
グリスアップを行い組み付けます。
RIMG0216 RIMG0215
タイヤハウス内が非常に綺麗で高感度が高いですね。
これは、事前に行ったスチーム洗浄による効果ですよ。

アバルト500のブレーキに関する内容は以前にもご紹介していました。

そもそも、ここまでの被害の原因は熱がこもり過ぎる事にあります。
アバルト500はフロントバンパーから風が抜けず、ブレーキを冷やす道がありません。
インタークーラーがバンパー左右に配置されている為です。
インタークーラをフロントマウントにコンバージョンする事で、ダクトなどを取り回しし易くなりますね。

関連記事