ド派手に減ったクラッチ登場!
23万キロのジュリエッタQV
アルファロメオ ジュリエッタ 1750は、23万キロ未交換のクラッチ交換をスタートしています。
DMF デュアルマス・フライホイール の状態も気になりますが、クラッチ残量のあまりの少なさに先ずは驚きました。
と、その前に。
流石は23万キロ、汚れが尋常ではありません。
海外の作業風景では度々この位に汚れの溜った画像をみかけますが、私は始めて見ました。
と、そんな過程を経て作業は進んでいます。
見事に「ペラペラ」です。
ここまで使って貰えれば、クラッチディスクも本望。なのかどうかはさておき、滑りは出ていなかったのでしょうか。
交換前と交換後では 3.5mmの消耗が確認出来ました。
スリットは消え去り、繋ぎのリベットは露出&摩耗が進み、クラッッチカバーに備わるプレッシャプレートには傷跡を残していました。
DMFをクランクシャフトに固定するボルトの頭は、先端の切削が始まっていました。
前回の作業でもジュリエッタ1750はDMFの傷みが激しかったですが、意外と症状は大きく表には出さないのがDMFの特徴です。
分解すると、結構大変な事になっているのですけどね。
ダンパー機構の可動部の消耗が進み、軸部に対して沈み込む形でズレが生じているのが分かります。
ガタがあるので、吐出部の見え方が力を加えることで変化します。
こちらは新しいDMFの同じ場所を撮影した物。
可動部と軸部はツライチである事が分かります。
ここに不要な動きが発生するがゆえ、固定ボルトの先端を削ってしまうという流れです。
新しいDMFに、新しいクラッチを組み合わせます。
自動調整式のクラッチカバーは、ダイヤフラムを押し込む事で初期位置にセットされます。
セットしたSSTは、本来の使い方はエンジンへの組付け時に用います。
今回は、事前のクラッチ作動チェックを行なう事も含めて、前段階でSSTを使用しています。
弊社では、DMFを軽量フライホイールに変更する事が多い為、当SSTの使用頻度は少ないです。
この後は、ミッションの洗浄を行なって組付け作業へと進みます。
Written by Hashimoto