パンダ100HP クラッチ廻りのリファイン
パンダ100HP (1400cc DOHC NA/6MT)は距離に応じたメンテナンスの進行中。
先ずはクラッチ廻りのリファインをスタートします。
パンダ100HPは、アバルトに搭載されるエンジンと共通点の多い、元祖のエンジンですね。
ほぼ共用のコンセプトと思いきや、クランクシャフトにフライホイールを固定するボルトはM8である事から、アバルトとは別物という事になります。
アバルトのフライホイールボルトはM9サイズが採用されています。
フライホイールを外した時(ミッションを降ろした時)で無ければ確認出来ない箇所、クランクシャフトのシールからは微量ではあるものの
オイル滲みが始まっていました。
交換する事が正解か否か、クランクシールについては時折悩みますが、今現在が漏れているならば交換は必然ですね。
クラッチディスクは、思った以上に減っていました。
イタリア車の小排気量モデルは、クラッチが減りやすい気がします。
ディスクの素材の問題なのか、トルクが薄いからクラッチをよく使うのか、クラッチ径が小さいからなのか、どれも当てはまりますね。
外したディスクの6.24mmに対して
新しいディスクの7.45mm
クラッチ&フライホイールを組付け完了。
事前にクラッチ単体チェックは済ませています。
アバルトの際には定番的に使用しているシフトリンケージの末端強化部品。
サイズと長さを見比べると、全く同じ組み合わせでしたのでこの機会に交換します。
アバルトよりも個体が旧い事も有り、ラバーブッシュは随分と劣化していました。
シフトフィーリングの手応えに良い変化が出る事に期待します。
理解不能な劣化?と言うよりは不具合が発生していたのが、エンジンロワマウントです。
左はニューパーツ。右は使用過程の物です。
ズレて抜け出てしまっていますね。
理由は簡単な事でして、装着する向きが左右で逆であったという事です。
逆向きに装着してしまった事で、マウントのセンター位置が確立できず、抜け出した様です。
ロワアームは、強化ブッシュを用いてのリビルト作業を行います。
ボールジョイントブーツは破れていましたが、ボールジョイントの状態は至って良好。
ブーツ交換して、グリスを補充填して延命処置と、アップグレードの完了です。
車体側への組付け復旧を進めながら、次なる作業に移ります。
Written by Hashimoto