リフトアップ専用ダンパーのセットアップ
プジョー・リフターに新製品のダンパーをセットアップします。
「ハイスペック・ロングストローク・ダンパー」は、弊社オリジナルの1インチ アップスプリングと組み合わせる事を想定し、開発を進めた製品です。
目指したのは、重たい車重・高い重心を心地よく制御する事。
ストロークの増加・減衰力の最適化・倒立設計によるストラット強度の向上とバネ下重量の低減、これらがどの様に作用するのか楽しみです!
取り外した純正ダンパーとの長さ比較。
リフトアップによる伸び側のストローク量を必要量に応じて増やしています。
サスペンションの構成部品は、純正を流用しながらアウターケースはサイズアップ。
それにより、理想的なダンパーサイズを採用しています。
ブルーのブーツを捲ると、図太いシリンダーケースが顔を覗かせます。
正立式と比べると、ストラットの強度を飛躍的に向上させる事が可能である為、リフトアップした車輛にはそのメリットを最大限に発揮します。
ノーマルストラットにはめ込み装着されている、スプリングのロワシートは、そのまま流用が可能。
これは、純正部品を流用する事によるメリットです。
取り付け時に気付いたのは、スタビライザー・リンクロッドの差し込みサイズが違った事。
10mmであろうと想定していた箇所は、12mmのボルト径でした。
穴の拡大をすれば問題はありませんが、リンクロッドの強度アップがリフターでは図られているという事ですね。
純正と弊社オリジナルのダンパーにスプリングをセットした状態での比較。
同じスプリングを取り付けているのですが、巻きピッチが異なります。
これぞストロークアップの結果と言えます。より自然な状態でスプリングのセットが可能になりました。
パールホワイトのダンパーがサスペンションの景観に爽やかさと清潔感を演出。
ローダウン車とは違い、組付け後にタイヤハウスの隙間からはダンパーの一部が顔を覗かせます。
白いダンパーにブルーのブーツ。
誰が見ても「手の入ったクルマ」に見えるワンショット。
こういう要素は嬉しいです。
リヤダンパーは、上側取り付け部の構造が特殊です。
幅の広い取り付けピッチは、ストローク量の多いダンパーに対してブッシュ容量を増やした効果を果たす、これが狙いではないかと思っています。
取付部分の強度が高い箇所にセットされるリヤダンパー。
このスパンの強度アップを図る事が出来れば、大きなモノコックのリヤスパン部を剛性アップする事が出来そうです。
こういう広い部分にMCBをセットすると、良い事が起きるのではないかと思っています。
さて、どんな感じに仕上がるのでしょうか!
楽しみです!
Written by Hashimoto