アバルト595 は初回メンテナンスのご依頼です
初回メンテナンスでのお預かりをさせて頂いているのは、アバルト595 並行輸入のレアな1台。
こちらのアバルトのお客様とは、昨年の関東で行われたアバルトミーティングイベントの際にお話しをさせて頂き、その後のご来店~作業ご依頼と相成りました。
走行距離は2万キロに満たない状態。
意識の高いお客様は、年数経過でのタイミングベルトの状態について気にされていました。
当初は、ベルト交換を承っていたのですが、ベルトの状態を確認したところ交換するには余りにも勿体ない状態でした。
まだまだ先でも問題が無い事が判明しました。
後期型のタイミングベルトは素材が変更され、とても長持ちする様になっている事が特徴です。
タイミングベルトの交換が不要となった為、追加の作業ご依頼を頂きました。
「V-UP16」の取付です。
イグニッションコイルに接続されるコネクタを取り外し、その周囲を覆う樹脂レールを開封。
そうすると、中から無数の配線の束が現れます。
V-UP16は、コイルに供給される電圧を昇圧する事を目的とした装置である為、この束の中から電源供給線を引出します。
それらの配線(4本)を全てカットし、そこに本体からの配線(入出力)をそれぞれ結線します。
不要な配線も3本出てくるので、そこは絶縁処理を行います。
本体をコアサポート部に固定し、「2Pコネクタ」で結線します。
これで取付作業は完了。
イグニッションコイル電圧が昇圧されると、増幅作用によりスパークプラグへの点火エネルギーの増大を実現します。
プラグコード付き点火システムの時代の、イグニッションコイル交換や、プラグコード交換にも似た作業であります。
結果的にトルク感の増大と、高負荷時の回転上昇の際に追従性が増し、伸びやかな加速を体感可能です。
ステージ1メンテナンスも完了。
車を巡る電圧の安定化を果たします。
初回の点検の際に気になっていた事があります。
「トーションビームのみ妙に錆びている」件です。
その他の部位は綺麗な車輌だったのですが、トーションビームにのみ汚れと錆が付着していました。
スチーム洗浄による汚れの除去を行った後に、防錆処理を兼ねて化粧直しを施しました。
色が付着しては困る箇所はマスキングし、下廻り部品でありながらも丁寧に塗装を行っています。
全ての部品を外し、塗装を施せれば更に良いのですが、そこまでは不要ですよね。
全体的な美化が実現し、アンダーフロワの眺め・景観が良くなりました。
このほかにも、4輪アライメントの実施も完了済です。
今後も良い状態維持のお手伝いをさせて頂けると幸いです。
Written by Hashimoto