124スパイダーの点火強化の2種盛り
アバルト124スパイダーにお乗りのお客様より、基本整備のご依頼加えて点火系統の強化作業についてもご依頼を頂きました。
「V-UP16」と「MSA」の2品をお取り付けさせて頂きます。
こちらのサイトをご覧頂く常連さま方には今更の説明は不要と推測する上記の商品ですが、簡単にご説明を交えます。
「V-UP16」
点火系統の1次側に供給される電圧を、昇圧装置である本体を介して制御する事で、16ボルトをイグニッションコイルへと供給します。
それにより、コイル内部における増幅作用が働き(自己誘導と相互誘導)2次側電圧の出力を上げることで、結果としてスパークプラグより放たれる火花が強くなります。
「MSA」
エンジンコントロールユニットより出力される、点火信号をMSAの処理により、回数の増加処理を行います。
本体に入力されるECUからの指令は1回の燃焼工程において、1回の点火回数であってもMSAを通過する事でその回数を増加します。
点火回数はエンジン回転数により変化する事もMSAの制御として特筆すべき点です。
これらの効果により、エンジンは未燃焼ガスをエネルギへと変換し、その結果として出し切れていなかった力を引出す事が可能になります。
FRレイアウトは、FFよりも取付作業は少しばかり大変です。
施行の対象箇所がどの角度からアクセスしても遠いのですよね。
作業で必要になるワイヤハーネスの中から、今回結線を行うのはこの8本の配線です。
青/赤=電源線・・V-UP16の接続先
その他の4種のカラー配線は、各コイルに供給される点火信号線
並列結線と直列結線が混在しますので、間違え無いようにそれぞれを繋ぎ合わせます。
本体それぞれをバルクヘッドにステーを介しての取付を行いました。
124スパイダーは、クラッチミートの際に油断すると「ストンッ」とストールし易いのですが、点火強化による恩恵で低回転時の力が向上します。
それにより、自然なクラッチミートが可能になります。
クラッチミート時に感じる恩恵は、その後の走りにもしっかりと現れ、常に感じるトルク感の向上と伸びやかに回ろうとするエンジンフィーリングは気持ちが良いです。
ガソリンエンジン車であれば、ほとんどの車に取付が可能な2種の製品を是非ともお試し下さい。
Written by Hashimoto