官能系内燃機関 芸術と隣り合う工業製品
見た目に美しいと思えるエンジンルームの構成部品
この様な見た目のエンジンは、今後は生産されないであろう賜物です。
アルファロメオ V6エンジンは、イタリアンの血統を色濃く感じる名機です。
大切に乗り続けられているお客様の156は、点検と合わせてタイミングベルト交換をご依頼いただいています。
部品代金の高騰が続く自動車メーカーのメンテナンスパーツ。
特にV6関連部品は、値上がり幅が大きく、前回のベルト交換よりも価格変動が激しいのがユーザー目線では厳しい実情です。
分解行程はどの個体よりも多いのがこのエンジンの特徴でしょうか。
アルミブロック・アルミヘッド・多用されるボルトの本数、どれをとっても贅の限りを尽くした構成です。
ベルトテンショナ・アイドラベアリング・ウォータポンプ・各部のガスケットとシールリング。
この時にしか交換できない内容を一新し、組み付けを行います。
ここのガスケットは生産終了となっていました。
スロットルボディとマニホールドを繋ぐ箇所の紙製ガスケットです。
幸い、純正品が工場のストックにあるのを見つけました。
それをベースとして、手切りで作成。
形は歪な事はご愛嬌。ガスケットとしての役割は問題ありません。
作業中に気になっていた事のひとつに、燃料ホースに施された何らかの対策があります。
自己融着テープによる対策は、何らかの漏れ?を感じたものでしょうか。
樹脂チューブによる配管ですので、経年劣化は否めません。
このエンジンの見た目を華やかにする、インテークパイプはメッキパイプ6本で構成されています。
細かな個所は、錆や汚れが発生する物。
綺麗に仕上げておきました。
Written by Hashimoto