ABARTH500eを検証させて頂きます
古い記憶ですが、二玄社が発刊したABARTH を詳しく解説した日本語版ABARTH GUIDEとなる厚みの有る文献を隅々まで読み漁った覚えが有ります。当時より遡る事40年以上前のイタリアの小排気量高出力の赤い車に憧れた事を思いだします。そんな頃、ABARTHが電気モーターを動力に量産車として世に送り出す事など想像も付きませんでした。今回、百聞は一見に如かずと現代ABARTHに接しさせて頂きました。時代の流れとは言え、この個体と「どの様に携わって行くか」が定まって無いのが現状です。兼ねてより次世代整備に関する設備や資料、知識を積極的に取り組んでおりますが、そんな迷いが正直な所です。
今回は大変良い機会の為、様々な観点からABARTH500eを診させて頂きす。
バッテリーは蓄電容量が42kWhの為、6KWのWebasto充電機で最長7時間で満充電が可能です。
診断機(スキャンツール)の使用はセキュリティが有り、制限の解除が必要の為、承認を頂いたツールのみ細部まで診断・構成作業が可能です。ADAS機能など必ず必要になる診断機での作業もできそうです。
アンダーフロワは、トラクションバッテリーが有りフラットな状況です。リヤサスペション後方には、サウンドジェネレーターが装備されています。タイヤはBSの205/40R18が装着、ヨーロッパタイヤメーカーと違い固めのサイドウォールが走行に与える影響が気になります。
SDL診断では、サスペション・ブレーキの状況と併せて、軸重前後を足して一名乗車分を引いて1400Kg 程の車両重量の状況もわかります。電気モーターの出力の出かたや重量によるタイヤに掛かるストレスも今までの500とは異なる事でしょう。
4輪ディスクのブレーキは、リヤは500Xにも使用されて電動サイドブレーキキャリパーと同じ様ですが、フロントブレーキキャリパーは新設計です。
ついつい外部音コマンドのオンオフを行い、サウンドジェネレーター機能を楽しんでしまいます。
今回の車両検証で様々な事が判ってきました。貴重な機会に地元ディラー様に感謝です。身近に電気の車の波がやってきております。これからの車との付き合い方に新しい試みが必要になるかも知れません。安全と快適さと併せてご提供出来る愉しさを考えます。