多気筒エンジンのインジェクターの再生
90年代前半の12気筒イタリアンスーパーカーエンジン用のフューエルインジェクターの再生を行いました。車の性格上、大排気量高出力の性能が売りの車両の為、メカニカル的に良い混合気、良い圧縮、良い火花はとても重要です。よって良い混合気を担うフューエルインジェクターはとても大切なパーツとなります。
まずは、6個に分けテストベンチで噴霧状態を確認してみます。
何年もの間不動状態が続きエンジン始動が行われて無い為、インジェクターの具合が悪く、真面な燃料噴霧が出来ていません。状況は様々、通電を行っても不動状態や通電なしでも燃料が噴射するなどほとんどのインジェクターが噴霧パターンの不良な状態です。電子制御のインジェクターは通電される時間にて燃料の増減が行われます。一定の燃料圧力で同じ通電時間の場合全ての噴霧パターンと噴霧量が同じで有る事が必要です。
12個と多いインジェクターの状況を全て再生整える為、不具合の状況によりグループに分け状況に合わせてクリーニング作業を行います。
不具合状況によりインジェクターへのテスト液の圧力や通電時間に変化をつけたり、クリーニング時間を変えたりと修復へのトライを続けます。
時間はかかりましたが徐々噴霧のパターンが揃いはじめ、にメスシリンダーに噴霧された液量が揃いだしました。
インジェクターのバケットフィルターと上下のシールリングを交換仕上げます。これで良い混合器を取り戻せるでしょう。