ハイスペック・スタンダードダンパーを軸にリフレッシュ!
ルーテシア3RS リフレッシュメンテナンス 2023/5
永年の汚れを除去し、気持ちよく整備を開始できるようになった ルーテシア3RS。
今回は、エンジン・電気・水回り・ブレーキ・サスペンション・タイヤ と総合的な整備のご依頼を頂いています。
足周りについては得意分野です。ルーテシア3RSの足回りに手掛ける際、お客様の意向を十分に理解したうえでプランのご提案をさせて頂いています。
スポーツ性能をアップグレードされる方には「ストラダーレサスペンションキット」を。
純正の雰囲気を大切にしながらも、その良さを引き立たせる事に焦点を当てた「ハイスペック・スタンダードダンパー」を。
それ以外にも味付けコントロールを可能としながら、様々なご提案をさせて頂いています。
今回は ハイスペック・スタンダードダンパー を軸にしながら、アップグレードと整備を両立させていきます。
ルーテシアのサスペンションは、分解行程が多く、出来る限りの2度手間を防ぐために、この機会に行えることを一度にお勧めする事が多いです。
多くの場合に必要となるのがこの部分。
ダブルアクスルストラットの可動部分のメンテナンスです。
特にスイベルの下側のジョイントベアリングは、高負荷が及ぶという事もあり劣化が生じやすく、それが違和感に繋がります。
組み換えの前に、アッセンブリの洗浄を行い、作業の円滑化に努めます。
今回用いるダンパーは車高調整形状では無く、ノーマル形状となります。
純正のダンパー特性を理解したうえで、エナペタルとの共同開発を行った当社オリジナルモデル。
硬くするという認識ではなく、純正を凌ぐ性能を求めて綿密に作り上げています。
組み換え時に気を付けている事と言えば、スプリングの長寿命化でしょうか。
折損する事が多いのがルーテシア3のマイナス要素。
そこには理由がある事も、数を熟すなかで見えてきました。
今回の車両については、スプリング折損は起きておらず再使用が可能。
スプリングに巻き付けてある樹脂チューブ、ここが曲者。湿気を取り込み錆の発生に繋がります。
カッターで切り取ってしまい、裸にします。
最下段部は、スプリングとダンパーのお皿が接するので、金属同士の直接の触れ合いを防ぐためにサイレントラバーを取り付けます。
小引き出しの多さが、ウチの整備の中の魅力のひとつでもあります。
綱に新たな引き出しを増やしながら、完成度の向上に努める様に努力しています。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto