プジョー208XY にV-UP16の取付ご依頼
ステージ3メンテナンスのご依頼と合わせて、エンジンをより一層綺麗に回す事を可能にする「V-UP16」の取付ご依頼を頂いていました。
作業前に、イグニッションコイルへの供給電圧を確認する為にオシロスコープを使って、測定します。
青色の波形は、コイルの1次側電源線に供給されている電圧を意味します。
グラフ読み取りで 12.8ボルト。充電電圧制御が介入する車ですので、発電制御中は各部への供給電圧も低下します。
計測時はまさにその状況ですので、コイルの電圧が低く落ち込んでいます。
プジョー・シトロエンの場合、充電制御が介入する頻度は多く、アクセルオンの間はほぼ発電をお休みしています。
アクセルオフのエンジンブレーキ時が、最も電圧を高く維持します。
充電制御車両の場合は、コイル電圧の安定化と言う意味でV-UP16が抜群に効果的という解釈ができますね。
208の場合、エンジンルームの空きスペースが少なく、フューズボックスのフタに取り付けます。
結線にはターボパイプと配線カバーを取り外し、内部の配線の並びを確認します。
1.6ターボの場合、配線の結線時に注意点があります。
コイルへの電源供給船は、車両からのメインケーブル 1本 から4本に分岐される場合と、5本に分岐される場合があります。
4本分岐の場合はそのままでよいのですが、5本の場合はコイル以外の配線は昇圧側では無い入力側に結線しておく必要があります。
コイルへの供給電圧が16ボルトを維持するようになりました。
これでスパークプラグの着火力が上がり、エンジンの力に厚みが増した様に感じます。正常に回っているエンジンであればその効果を体感できない方は皆無だと思っています。
ついでに、今後のプランとしてMSA(マルチスパークアンプ)が適合するかどうかも確認をしました。
1.6THPは、初期モデルにはMSAが適合するのは間違いないのですが、中期から後期については不適合となります。
適合可否については、「車両側の制御においてマルチスパークを行う場合」これについてはMSAは装着負荷となります。
常にマルチスパークを行っているわけでは無いのですが、時折介入します。
今回の調査では、その制御が確認できました。上図のオシロ画面がその制御中の様子です。
アイドリング時に2回の点火を行っています。
直噴エンジンでは、マルチスパークが必要と言う意味ですね。
MSAが適合可能な場合、取り付ける事によるメリットがある事がよく分かります。
Written by Hashimoto