上手な整備の進め方としての「部品洗浄」
当工場通信内では度々「洗浄」という言葉が出て来ます。
お客様からのリクエストを頂いて洗浄を行うという事は殆ど無く、全てコチラ側の判断で行っています。
「洗浄」というワードで自社サイト内検索では多くの記事がヒットしました。
車の外観は美しく維持する事が出来ても、機関回りを含めたエンジンルーム・アンダーフロワに関しては一般の方では管理が難しい分野であります。
整備の前には、ジャッキアップ~4輪のホイールを外しての「スチーム洗浄」から何時も開始しています。
これにより、「潜む」機械的不具合を見つけやすくするメリットが生まれます。
そして、分解整備の中では「トレント洗浄」をはじめとし、「ウォータブラストによる洗浄」「サンドブラストによる清掃」はたまた「部品単品でのスチーム洗浄」など常に洗浄するという意識が根付いた上で作業を行っています。
どんな部品であっても、新しい時は素材の美しさを放ち、使い込むほどに簡単には除去の出来ない汚れが凝着するものです。
整備を行ったからには、その部分が美しくあって欲しいと思いますので、事有る度に最適な洗浄を心掛けます。
特に足下の部品を綺麗に保つ事は、車の佇まいに大影響すると思っています。
ブレーキ部品だから汚れても仕方ない。確かにそうですが、そういう箇所こそ美しく保つ事で車の美しさが引き締まるものです。
一度綺麗になると、意識の高いお客様はその状態を維持したいと思って頂ける、良い循環も生まれます。
そうすると、不思議なことに車の状態も良い状態を保てる事が多いです。
今回は、アバルトの2ピースロータを分解したついでに洗浄しておきました。
まあ、こんなものかな?という見た目のディスクロータです。
2パターンの洗浄を行う事で、簡単には除去の出来ない汚れを綺麗さっぱりと拭うことができました。
この後、内周・外周に防錆&美化塗装を行い、組み付けを行います。
ホイールの隙間から覗く美しく仕上がったディスクロータやブレーキキャリパは、今まで見て見ぬ振りをしていた機能部品も愛着の沸くポイントの一つへと変化すると思っています。
トータルメンテナンスの一環で必要と感じた洗浄を行いながら、車全体の完成度を高める努力を惜しみません。
Written by Hashimoto