FIAT500 のクラッチ&デュアロジックの交換
CFC328 フィアット500の整備
クラッチ機構の一新と、デュアロジックアクチュエータの新調を行います。
アクチュエータの取り外しと、ミッションの脱着を行いますので先ずはテスタを用いて、システムの圧力抜きを行います。
デュアロジック(セレスピード)の油圧システムには50BAR近い圧力が掛かっていますので、その圧力を事前に低下する必要があります。
テスタは、色々な物を使う事が出来るのですがノートPCが便利です。
TEXAのIDC5を今回は使用することにしました。テスターメーカー各社が、デュアロジックへの対応が進み、快適に作業を行う事が出来ます。
ただし、TEXAを使用する場合はコマンドが隠れていますので若干のコツを要します。
コマンド一覧には、圧抜き・エア抜き・クラッチ調整・キャリブレーション・自己補正の5項目が見当たりません。
でも、隠れているのですね~。
このように、何かを選択するとその後の矢印上下キーで選択が可能です。
一般の方にとってはどうでも良いことですので、スルーして下さい!!
クラッチ機構は随分と減っており、カバーセンターのダイヤフラムは摩耗が進んでいました。
ベアリングや、クラッチレリーズフォーク付近も、クラッチフェーシングの汚れが飛び散り、真っ黒になっています。
レリーズベアリングの状態も良くないです。
クランクシャフトシールを交換し、フライホイールを組付けます。
20Nm+50°の角度管理で締め付けを行います。最終締め付けトルクは、平均すると75Nmでした。
デジタルトルクレンチを使用する機会が増えています。
デジタルトルクレンチの良い所は、角度締め付けの後にどの位のトルク管理ができたかを表示する事です。
分からないことが明確に数値化できるのは、技術情報のひとつとしてとても参考になります。
シリンダヘッドボルトの際などは、特にそう感じます。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto