やっぱり効きます この作業!
シトロエン DS3ーR エンジン性能復活!
DS3レーシングは、タイミングチェーン廻りのメンテナンスにてお預かりです。
走行距離は6万キロ台、特に大きな問題を抱えているわけではありませんが先手を打ってのメンテナンスを行います。
カムタイミングのズレを確認するところから始めるのですが、「あれあれあれ?」思った以上にズレているじゃないですか~!
カムポジション確認用のツールは全くはまりません。
これはインテーク側もエキゾースト側もズレていそうですよ。やり甲斐を感じる作業になりそうです。
デジタルアングルゲージによると、インテーク側の角度 基準値ゼロに対して 実測値が 3.3° かなり大きなずれです。
エキゾースト側は 2.4° という測定値でした。 エキゾースト側にも大きくズレが生じています。
テンショナを抜き取り、チェーンの伸びを確認後に新しいテンショナーに組み替えます。
この種のエンジンで、エンジン始動直後にガラガラとして音を発する場合は、このテンショナが原因であることが多いです。
油圧テンショナですので、内部にオイルが充填され機能します。
オイル管理が悪いと、油圧保持力が弱まる為に冷間時に油が充填されておらず、ガラガラとした音を数秒間発します。
その後、カムシャフトをそれぞれ個別に調整を行い、SSTがピタリと勘合する様になりました。
SST上で0°を示す場合、それぞれのカムシャフト角度も適正です。
僅かなズレにおいても、ピタリと勘合しないSSTです。良く出来ています。
このようなメンテナンスを、5万キロを越えたあたりから行う事で、エンジン性能維持とチェーンのコンディション維持に貢献します。
施工後は、エンジンが滑らかかつ、アクセルを踏めば鋭く回る元気を取り戻します。
また、アイドリング時の静粛性・振動抑制にも大きな効果を体感出来ます。
Written by Hashimoto