106s16 タイミングベルトはココに注意
中古車販売車両の作業-8


日々進行中の、販売が決まった106の作業です。本日はタイミングベルト交換を行います。106のタイミングベルト交換の際は、要注意点が有りまして。インテーク・エキゾーストのカムスプロケット間のベルトの弛みがある場合、エンジンアイドリング中にエンジンから異音を発するようになります。ガラガラと鈍いメカニカルノイズを発するため不快感が高まってしまいます。
画像は、交換前のベルトの弛みを現したものです。指先で押す事でベルトの遊びを確認できます。

スプロケット間の弛みを取り除くには、ベルトを張る際にプーリーのアジャスター機構の動きが良くなるように、清掃と潤滑が大切です。

ペンキの合いマークを付けてベルト交換を行った過去がある場合、この手順を行っていない事が多いです。

タイミングベルト交換の際に、ペンキマークを付けて行う事が多いようですね。気持ちは分かります。「同じ位置で組めば間違いない」。それですよね。
私の場合、ペンキは一切付けずにベルトを外します。それでも失敗したことはありませんし、その方が絶対に確実です。
元通りが正解なのか、そうで無いかは、エンジン性能を確認すればすぐに分かります。タイミングベルトは消耗品としての部品交換では無く、エンジン性能を保持するための重要作業であると認識しています。

こんなにも素敵な機構が標準装備の106、素敵です。懐かしい話ですと、KENT CAMS のパワープーリーという製品はアフターパーツでこの機構と同じ事を行うパーツです。

オルタネータベルトを張る為のベルトテンショナを交換します。この部分は本来、ブラケット付の部品供給ですが、ベアリングのみの部品供給も可能です。そうする事で、交換不要な部分は再使用が可能になります。


トーショナルダンパーが備わるクランクプーリーは、経年劣化でダンパー層が分離し、プーリー外周部分が脱落するという恐ろしい事が起きます。新車から未交換なら迷わず交換が正解です。


オリジナルパーツのアルミプーリーに変更し、組み付けを行いました。

大物作業が半分ほど終えました。この後は、前回り(ラジエタやバンパー周り)の組み換えを行います。

Written by Hashimoto

関連記事