ツインエアーの細かな仕上げ作業


サスペンション廻りを一新し、それ以外の項目で点検の結果気になった事を進めています。
入庫当初に車を動かした際、直ぐに気になったのがクラッチミートの際に伝わるエンジンの振動です。直ぐさま、エンジンのロワマウントの劣化を疑いました。

取り外したロワマウントを見てみると、振動吸収が全く出来ない状態になっていました。


クイッと力を掛けると、破断したラバーが確認出来ました。ロワマウントの純正品には不快振動を吸収する為に隙間が多く作られています。その為、劣化が始まりラバーの亀裂が入り始めると稼働域が増えてしまい、劣化進行速度が一気に増します。そこにツインエアー特有の振動が加わると、他の車種よりも劣化具合には注意が必要という事になります。

マウントの劣化からきた2次的な事も起きていました。

今度はエンジンルームの上側ですが、ダイレクトタイプのエアクリーナが装着されている車でして、その場合に要注意なのが車両のワイヤハーネスに対してのダメージです。クリーナ本体がエンジンの振動で動く事で、配線を傷付けてしまう事があります。

画像の損傷箇所は、エンジンのECUへと繋がる集中ハーネスの一部です。保護材が巻かれていますが、擦り切れてしまっていました。黄緑色の配線が露出しているのが確認できます。このまま擦り切れが続くと配線被覆が捲れて銅線が露出し、最悪の場合は配線の断線も考えられます。

干渉を避けることは不可能なエアクリーナですので、擦り切れに強い素材で対処しました。

細かな作業ですが、不意のトラブルを先手を打って対処できて良かったです。

Written by Hashimoto

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