プジョー 206RC トラブル発生
プジョー エンスト や エンジンがかからない 原因は
206RCがトラブルの為、レッカー引き取りを行いました。事前に伺った症状は、アイドリング不調から始まり、症状が悪化し走行中にエンジンが掛からなくなる(始動しなくなる)と言う内容でした。症状を確認するための試運転中にも度々同様の症状が発生し、メカニックながらにヒヤヒヤする瞬間を味わいました。走行中にエンジンが停止する事ほどお客様にとって不安になる事はありません。長い間大切に乗ってこられた206です。この先も安心してお乗り頂く為にしっかりと原因を探っていきたいと思います。
エンジンが停止する症状は突如訪れます。センサーやコイルが悪く予兆がありながらストールする様子では無く、突然スパッと何かを遮断したかのように停止するため電源系統に何か起きていると絞り込み、念の為オシロスコープも使いながら電源供給や点火・噴射信号を確認します。すると、本当に電源の供給が寸断されエンジンが停止することが分かりました。
エンジンECU側の制御も可能性としてはあり得ますが、電源の遮断となるとこちらに疑いを持てます。一見するとフューズボックスですが、中にはリレーも入っているボックスです。
問題が無い限りはこれ以上の分解を行う事はありませんが、今回はこの中を点検する事にしました。
ケースを開けると、中は電子基板です。無数にハンダが存在します。目を凝らして確認すると、ハンダ固定の一箇所に怪しい点を見つけました。このハンダの裏側にはリレーが装着されています。おそらく、振動などによりハンダにクラック(割れ)が発生し、最初のうちは接触不良が起きストールまではいかなくともアイドリング不調を起こし、通電・遮断を繰り返す行程でその部分が発熱し焦げた様な状態に変化したものと思われます。焦げると通電性が著しく低下する為に再始動が困難になってきたのでは無いでしょうか。
不具合箇所を修正し、試運転を行います。これで完治してくれれば良いのですが。
部品を交換するのとは異なる修理は、最近では減ってきました。最善は交換かもしれませんが、しばらくはこの状態で経過観察をしようと思います。
Written by Hashimoto