プジョー306のメンテナンス作業を開始しました


ご新規様のプジョー306をメンテナンスの為にお預かりさせて頂きました。今回はステージ1メンテナンスや、ステージ3メンテナンスを含めトータルメンテナンスを行います。作業の開始前に、BOSCH FSAテスタにより基本点検から始めました。

完全暖気を行い、排気ガス(4ガステスタ)テスタによる測定を行いました。

すると、気になる点が早速ですがみつかりました。

この数値は排気ガスの中に含まれる成分を意味します。
有害成分もあれば、無害成分も表示されています。

見慣れてくるとこの画面だけで気になる事が伝わります。

それはO2 酸素の値です。エンジンは空気を吸って燃料と混ざり(混合気)エンジンの中で燃やされ、排出されています。理論上は吸い込んだ空気量と、燃料の割合はそれぞれに無駄の無い割合になっていますので、排気ガスから沢山の酸素が排出される事は考えにくくなります。

酸素が多く排出される原因としては、空燃費に間違いが有る場合もありますが、その場合はCOやHCの値にも変化が出て来ます。
ところが、今回の場合その部分については異常数値が見当たりません。車両側の点検をしている時に見つけていますが、エキゾーストパーツの一部より排気ガスが漏れている事が分かりました。

原因はそこにありそうです。排気ガス漏れは漏れているだけと考えがちですが、漏れ箇所からは外気も吸い込んでいます。

そうすると、排気ガスの中に大気を混ぜ込むことになる為、酸素をテールパイプより排出する。僅かな異常ですが、数値化の揺るぎない診断結果です。

コンプレッションテストの結果は良好です。

点火コイル供給電圧についても調べました。

バッテリ電圧に対して、僅かですが電圧ロスがあります。少ない方ですけどね。

サーマルメイジャーで、異常に高温になる箇所が無いかを調べていると。

局所的に65度を示す箇所がありました。

フューズ&リレーボックス内部のリレーの温度でした。何を制御しているかによって、温度上昇が正常かどうかを判断していきたいと思います。

この他にもオルタネータテストや、スタータモータの診断を行い、各部に潜むトラブルなどの事前調査を行いました。

これより、整備を始めて行きます。

Written by Hashimoto

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