アバルト500 シャーシダイナモですこぶる元気な様子をご覧下さい

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今回、盛り沢山な内容で作業を施工しましたアバルトの完結です。
ここまでの記事をまとめてみました。

作業開始時
各部の分解をスタート
ATS 機械式LSDも組み付けます
デフプリロードやシンクロの組替え
フライホイールやロワアームブッシュも交換します
進行中に思わぬサスペンショントラブル発生です
多機能なラジエタも組み付けました
フロントマウント・インタークーラも取り付けます
水温センサーのアタッチメント
チラ見せした最後の投稿

さかのぼると、凄い数の記事を投稿していました。

ここまで施工すると、気になるのがシャーシダイナモでの出力の違いですが、ビフォアー&アフターで興味深い結果が出ています。

出力の立ち上がりも凄いのですが、なによりも感動するのがレブリミットまで駆け上がる時間の速さ!瞬く間にダイナモ計測が終了してしまうほど、瞬間的に吹き上がっています。
こういう結果の場合、出力が上がっているので当然車も速くなるのですが、大切なのは吹き上がりの時間でして、実走した印象では恐ろしく速く感じます。吠えるアバルトな仕上がりです。

これが今回叩き出したシャシダイナモグラフです。
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ECUチューニングも行っている様ですので、ブーストの掛かり始めるタイミングが純正のマップとは異なっています。作業前は大体190PS位に対して、作業後は約220PSです。
ここまでくると、流石に速いです。
しかも、皆さんが心配するのは軽量フライホイールによる低回転の力がなくなるんじゃないの?
だと思うのですが、それ、まるであてはまりませんからご安心を。

なぜなら、純正のデュアルマスフライホールは重たすぎます。

排気量1400に対しての比率で考えるとあまりにもヘビーウェイトです。

だって、1400NAエンジン搭載のチンクはフライホールがデュアルマスでは無いのですが、その重量はアバルトの比にならず凄く軽いです。
むしろ1.4NAのフライホイールは、適正重量と言えるでしょう。

じゃあ、なぜアバルトは超重たいのか?
時代の流れと、デチューンの要素も大いにあると思いますよ。
最近の車作りは、ゆるく 作るのが流行り?な気がします。
とんがった車も、ゆる~く作るんです。

たとえばスロットルレスポンス。
悪いですよね。
アクセル踏んでもすぐには反応をしてくれません。
だからスロコンが売れるんです。

たとえばエンジンパワー。
ダウンサイジング化が進み、仕方なくターボを付けた感が否めません。
故に、小排気量だから低回転に力が無い。
だからサブコンやECU書き換えが売れるんです。

たとえばサスペンション。
スポーツモデルだからと、期待していても、改善したい点が多いです。
だからアフターの足廻りが売れるんです。

その昔は、スポーツカーはドラテクのある人が乗る物。でした。
聞いた話だと、ポルシェに乗るには、乗り手が良く無ければ速く走らせることが出来ないと。
でも今は違います。
スポーツカーもスーパーカーも、いろんな人が乗ります。

そうなった場合、気を付けないといけないのが、作り手です。
万人が安全に運転できる車を作る必要があるのです。

ヒールの高い靴でポルシェに乗る事だってあるんです。

「ゆるさ 必要な気がしてきましたよね。」

先程の不満点への対策として、当社の対処方法は?

まず、スロットルレスポンス。
スロコンではなく、「根本のレスポンスを上げたいので点火系統の見直しと強化、エンジン負荷軽減策などをご提案しています。」
それらで満足いかなければスロコンを付けて下さい。としています。
実際に、当社の管理車両はスロコン装着率低めです。

エンジンパワー。
ターボ車なので、ブーストをイジれば速くなるのは当然です。
でも、なんだかそれって?と思います。
「やっぱり根本を正したいわけですよ。
そうなると、大切なのはエンジン内部の洗浄であったり電気系統の整備や点火系統の適正な強化そしてエンジン負荷の低減です。」
そして、フライホイールの軽量によるエンジン動力性能の向上です。

サスペンション。
純正の良さも大切にしたいので、まずは現状がどうなのか?
そこからです。
「スタート時点が正常なのか、異常なのかを見極めます。」
別にハードチューニングを進めているわけではありませんので。
でも、徹底的に素敵なアシにしたい場合はとことん頑張ります。

素敵なアシ=ハードではありません。
お客様からの要望を形にする事が、素敵なアシの答えとなります。

引き出しは一つではありません。
どんな要望にも全力で応えていきますよ!

ちょっと今日は語り多めでしたね。

 

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