ジュリエッタ QV タイミングベルトはズレが生じてました
点検整備でお預かりなジュリエッタQVは、タイミングベルトの交換を行います。
ジュリエッタ1750のタイミングベルト交換は、自分の中ではちょいと曲者でして。
慎重に作業を行わないといけないエンジンなのです。
なので、開始前にはテスタによる実測値を拾ったりもします。
何を見ているかというと、カムシャフトポジション及びバルブの開閉タイミングの値です。
まずは現状のタイミングが正しいのか?を調べながら分解していきます。
走行距離の少ないエンジンなので、初のベルト交換かと思いきや。
すでに先客が有った模様です。
しっかりとマーキングが施されていました。
しかも、本来の位置に合わせているのですが(1番シリンダ上死点)
そこからクランク角で45度程進んだところで合いマークが付けてありました。
これは怪しいかな~っと思ったら、やはりインテーク側が微量にずれていました。
これまではエキゾースト側を調整可能な状態にするためにSSTに改良を
加えていたのです。
(SSTがあっても、正しく組めないエンジンです)
SSTは、カムシャフトエンドの凸部にはまるように設計されています。
ここに、SSTを正しくはめ込み、タイミングベルトの交換を行います。
無事に正しい位置に補正し、交換作業を終えました。
正しいタイミングベルトの交換方法の認知度が、お客様まで届いていないことが
多々あります。
バルブタイミングは、本当に大切なエンジンの条件です。
少し狂うだけで、出力不足やエンジン振動を発します。
作業のご用命は、最低限SSTを各種取り揃えているお店でご依頼ください。