アバルト500のハブダメージの大きさは想定内です
先ほどのブレーキ作業の際に、同時施工を行いました。
右フロントのハブに異常なまでの大きなガタを確認しましたので、ベアリング周りを
リフレッシュします。
ナックルを取り外しまして。
ハブベアリングはこの部分に圧入されています。
油圧プレスで抜き取りにかかると、あれ?あれれ?
ドライブフランジめちゃくちゃ減ってるやん。。。
変形もしています。
ここでまたもラテン車専門店の努力の現われ、在庫品に救われます。
ジャーーン!ピッカピカの新品のフランジです。
なかなか少ないのでは?こんなものまでいくつも在庫しているお店は。
だって、無いと困るでしょ?
コレのために1~2日間も作業中断・リフト使用不可な事態は避けたいですもん。
難なく組み換えを終え、ABS用の磁界のチェックも完了。
金属チョッパーではなく、マグネットチョッパーとなっているため、磁石側の断線の
有無を新品ですが念のために確認します。
車側に組み付け、ハブセンターを規定トルクで締め付けます。
トルク管理・マーキング管理も施し、完了です。
ハブのマーキングは非常に有効です。
緩みの確認を行う際に一目で以上に気づけます。
モータースポーツに多用すると、実際にこの部分に緩みの様な状態が起きる事が
あるのですが、それは緩みではないって知っていました?
トルク管理・ロックタブによる緩み止めを行ったナットはそう簡単には緩みません。
原因は、ベアリングの内部磨耗・消耗です。
締め付けた対象物が内部で磨り減れば、当然の様にナット側に影響が出ます。
緩んだな~なんてのんきな事言いながら増し締めを繰り返すと、どんどん内部のベアリングは
陥没状態となり、悪循環の始まりです。
最終的には異音も発生し、回転抵抗が増え、熱を発し、固着したりします。
気をつけましょう!
仕上げに四輪アライメントで調整です。
今回は、リヤのトーの値を変更してみました。
トータルトーを少なくし、自然と着いてくるリヤ側の挙動に期待を込めます!
リヤの数値は自由自在に変化を付けられます。
特にローダウンを施した車両の場合、リヤ・トー値は異常なまでにインを向きます。
そうなると、低重心でコーナリング速度アップ~!のつもりが、むしろダウンします。
いわゆる、FF車の匹敵アンダー祭りです。
ノーズ沈めてブレーキングからの舵を効かせ、クリップからのアクセルON!
この一連の中のストレス我慢を減らす重要要素でもあります。